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地震とはどんなことなのか知っていることで生きることができる。救われる命があるかもしれない。重い表現かもしれませんがアニメを通じて学び、心に突き刺さる作品です。

子供にも教養として見てほしい作品『東京マグニチュード8.0』

東京マグニチュード8.0
5

夏休みの初日、姉の未来と弟の悠貴は二人だけでお台場のロボット展を観にきていた。しかし突然、マグニチュード8.0の大型地震が首都を襲う。東京タワー倒壊などの甚大な被害の中、そこで出会った大人の真理とともに二人は自宅へと向かう。
via:U-NEXT

あらすじ

夏休みに入ったばかりのお台場。中学1年生の未来は、弟の悠貴に付き合わされロボット展を見に来ていた。はしゃぐ弟を横目に、反抗期真っ盛りの未来は退屈そうにケータイをいじっている。「毎日毎日ヤなことばっかり…。いっそのこと、こんな世界、壊れちゃえばいいのに」そう思った瞬間、突然地面が激しく揺れた。東京を襲った、マグニチュード8.0の海溝型大地震。連絡橋は崩れ落ち、東京タワーは倒壊―。一瞬にしてすべてが変わった東京。未来は悠貴の手をひき、お台場で出会ったバイク便ライダー・真理の力を借りながら世田谷にある自宅へ向かう。果たして3人は無事に家に帰ることができるのか―。
via:dアニメストア

おすすめポイント

この作品、私はとても心に突き刺さり、ボロボロ視界が曇るくらい泣いてしまいました。ただ、一つ言えることは、「泣きたいためにオススメするアニメ」ではないということだと思いました。
本作は「地震」というとてもセンシティブな内容。日本は地震大国で、2009年年以前も、それ以降も大きな地震がありました。見る人によっては「地震」という状況に対して色々な辛い思いがある人もいると思います。
この作品を見て私が感じたのは、主に3つです。
1.直接的な地震災害による被害と恐怖
2.地震後に訪れるパニックや群衆雪崩など間接的な被害と恐怖
3.毎日何気なく大切な誰かと過ごしている時間の尊さ
1.2は、事前に知っているかどうかで「生死」が大きく変わる話。通常巨大な地震に誰もが遭遇すると思っておらず、備えているといっても物や非常食のみ。重要なのは地震後に「物や人はどうなってしまうのか?」を俯瞰的に脳裏に焼き付けていて、一瞬一瞬を判断して決め、自分で行動する準備ができているのか、ということかもしれません。
3はこの作品を見た後にすぐ行動が変わるかもしれない話。あたりまえの日常は、実は何の保証もなく、過ぎた時間は決して戻ってこない。頭ではわかっていても、今日のような1日が、明日も何気なく訪れると信じきっている。私も普段意識せずそう思って生きてきました。人と関わることで、毎日色々な感情の起伏が訪れますが、一瞬だけ、この作品を思い出すと何だかまわりに優しくなれる気がしました。
地震を題材とした作品なので、心が辛くなる瞬間が多々訪れると思います。話の主軸は、主人公である中学1年生の未来ちゃんと、弟の悠貴くん、そして地震直後に知り合い、助けてくれたマリさんと協力しながら家族の元へ帰るストーリーです。直下型地震直後の状況、余震、二次災害、たくさんの犠牲者など、様変わりした現実を受け止めながら成長し、家族との愛を深める展開です。
本当にこういった状況が起きた時、「あの時、○○していればよかった」「○○しなければよかった」という苦しい後悔をしないためにも、子供の頃から教養として見ておいてもいいと思います。辛い状況は目を背けたくなるのがあたりまえですが、知っておくことでつかめる「未来」も必ずあります。そんな多くの気づきを与えてくれた貴重なアニメ作品だと思います。

Amazonレビュー

評価: 5災害そのものが人にもたらす影響、そして、その影響をどのように受け止め前へ進んでゆくか、いろいろ考える機会を与えてくれた作品。
震災というデリケートなテーマを扱っており、目を背けたくなるような痛々しく過酷な描写もあって、安易におススメはできませんが、とても強く重いメッセージ性を秘めた作品だと思います。
震災後の街並の荒廃ぶりなど非常にリアルで、シナリオ・映像・音響、すべてが一体化し、アニメの長所、CGの長所を活かしたインパクトで訴えかけてきます。
実際あのような未曾有の大災害が起きた時、いつも当り前の様に在った日常――家や家族、友人や恋人が亡くなってしまう哀しさや憤り、様々な後悔など……主人公を通して言葉では伝え切れないものが伝わってきます。
ストーリーが進むにつれ、どんどん引き込まれていって、自分自身で体験をしたかのような気分になってしまいました。
ヒロインの未来にとっての世界、弟・悠貴との関係を主軸にスポットを絞っており、自分の事しか考えてなかった未来が、悠貴との事を通して心の成長を見せたクライマックスは、心を打つものがあります。
最終回は涙なしでは見られません。傑作です。

キャスト/スタッフ
[キャスト]

小野沢未来:(花村怜美)/小野沢悠貴:(小林由美子)

[スタッフ]

監督:橘 正紀/シナリオ(シリーズ構成):高橋ナツコ/スタジオ:ボンズ/キネマシトラス

[製作年]

2009年

©東京マグニチュード8.0製作委員会

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