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サクラクエスト

とあるキッカケで、廃れた残念観光地の地域おこし募集に応募してミニ独立国の国王に。町の人達とやりたいことの温度差に奮闘しつつ、一生懸命みんなの気持ちを1つにしていく姿に感動しちゃいました。

田舎を愛おしく感じる素敵な作品『サクラクエスト』

見どころ

『サクラクエスト』(SAKURA QUEST)は、P.A.WORKS制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品。2016年12月7日に制作が公表され、2017年4月より9月まで2クール(全25話)で放送された。

田舎町の観光大使に就任したヒロインたちを中心に、廃れた「ミニ独立国」を再興するために奮闘する物語である。『花咲くいろは』『SHIROBAKO』に続く、P.A.WORKSの「お仕事シリーズ」第3弾。
via:ウィキペディア(Wikipedia)

おすすめポイント

これはですね、正直感動しました。純粋に素晴らしいです。すべて見終わった後とてもパワーが湧き上がる気持ちになります。

アニメのメインテーマは「町おこし」。田舎にあるシャッター街の町並み、住んでいる人は年配の人ばかり、若者は都会に流出し経済も回らず、「昔は賑わっていたんだよ」という美談を思い浮かべながらゆっくりとただ時間とともに衰退していく・・。

そんな誰もが諦めてしまいそうな町に対して幼少期の頃に体験したキラキラした感動の「町」を復活させようと、考え、計画し、潰され、奮闘し、うまく行かず、打ちひしがれても、何度も立ち上がりながら奮闘して町を興していくアニメだ。むしろドキュメンタリーに近い。

町を興そうとしている主人公のサクラは、最初はたった一人。しかし徐々に内情複雑な悩みや過去を秘めている女性達と知り合い、徐々にお互いをさらけ出し、仲間、チームへと変化していく。その小さなムーブメントが徐々に町の人々の消えそうだった灯火に火をつけ、ロウソクのような火から、焚き火、キャンプファイヤーと火が成長するように大きくなっていく。時には水をかけられ勢いが小さくなることもあるが、決して火は消えず、サクラを中心として町は変わっていく。まさに『クエスト』そのものである。

過程を見ていると「そんなに町おこしは簡単じゃない」「田舎の経済がこんな風に回復するならどこでもできる」というような声も上がってくるが、この作品はそういった評論家的な評価は一切必要ない。

純粋に町おこしという「プロセス」から俯瞰的に『仕事について』を学び、仲間の作り方、チームを成長させる方法、年齢が一回り以上違う人たちとのコミュニケーションのとり方、泥臭い活動などシンプルに、とてもわかりやすく学ぶことができてしまう。

そもそも町おこしに正解はない。だからこそ、これは一つのストーリーとして自分の心に刻み。ふと自分の地元やおじいちゃん、おばあちゃんが住んでいた町など、今度訪れた時に違う目線で見れるようになれただけで十分このアニメとしての役割は果たしていると思った。そこですぐに行動するかどうかは人それぞれであって、動いても動かなくても誰も何も言わない。だが、「動くか、動かないか」という選択肢ができただけでも、将来この町のために何かをしたいという気持ちを抱きながら、勉強したり仕事をするかもしれない。

サクラクエストはお仕事アニメですが、そこらへんの小難しいビジネス書を読むより。このアニメをしっかり見たほうが、十分自分のため、世の中のためになること間違いなしです。ストーリーの中で何度か感動ポイントもあり、涙腺がゆるい私は涙無しで見れませんでした。歌もとても心に響きますので、ぜひ観てみてください。「お仕事アニメ好き」は必見ですよ〜。原作に沿ったマンガ本も、忠実にアニメに似ておりファン必見の仕上がりです。

学生時代、就職直後、何年か働いた後、各フェーズごと同じアニメなのに心に響くポイントが変わってくる不思議で大切なアニメだと思います。

 

評価: 5彼女たちの過程を描いた作品。この作品で大事なのは結果ではなく彼女たちが葛藤し心情が変化していく過程を見届けることにあると思った。それが町おこしをするうえでどう作用していくのかという物語。それが自分にはとても心地よい。最近のアニメでは数話で明確な結果が出、それに一喜一憂するものが多い。でも現実で我々が生きていく中ではそうではなく、目に見えるような結果は数えるほどで。だけど我々はそうした中で生きていくしかない、ということをアニメを通して伝えたいのだ。コメディ要素はあくまで我々が感じてきた体験を損なわない程度に軽いものにとどめている。それを含めたとしても私に言わせてみれば他のアニメよりも人間らしさを描いたアニメだ。これを退屈だと思うのなら仕方のないこと。そういう方々はアニメで現実ではそうそう起こり得ない目に見える形の結果を求めているのだから(わからなくはないが)。私は彼女たちの過程を見届け、おそらく最後にするだろう大きな決断まで待つ。

10/28追記:最終回からだいぶ時間が経ってからだが、リアルタイムで視聴、すでに何周もした作品。町おこしと人情あふれる物語、町おこしを通して一人ひとりが主人公で意志を持って精一杯生きた物語。
まずは感想だが、少し違った視点で見直して感じたことを。特に印象的なキャラは丑松で、町のためにと思って奔走してもすべて空回り、もはや八方塞がりで賛同者もいない(やること為すことすべて擁護できるものではなかったが)。そんな彼が手違いで招いた娘によってこれまで霧がかっていた彼の景色が徐々に晴れていく様子を見ていて、最後はようやく報われたんだなと彼の40年間を思うと涙が止まらなかった。個人的に由乃と丑松には被るところを感じていて、アニメ本編で由乃達メインキャラ5人の切磋琢磨する姿を見ていて、丑松に一番必要だったのは支え、共に歩んでくれる仲間だったのではないかと思った。
このサクラクエストはそんな彼の物語でもあったのではと思うとまた違う見方ができて楽しい。
最後の由乃に対して叫んだ言葉はまごうことなき本心からでてくるものだったと確信した(演者さんが斧さんで本当によかった)。

もう一つ町おこし的な観点での感想を。
色々なところで感想を見て思ったが、良いという意見も悪いという意見もそのどちらとも町おこしに対して考えた意見が多かった。それを見ていて、こういうアニメは絶えさせるべきではないと思った。良いも悪いも思考し発信する機会というのはなかなかない。視聴者に若者が多いからこそアニメでやる意義は十分にあったと言える。そしてそこから始まる何かがあるかもしれない。P.A.WORKSさんは今後も視聴者に問題提起をし現実にも還元できるようなアニメを作り続けてほしい(富山出身の自分としても)。そしてできるならばサクラクエストの新しい展開にも期待したい。

あっという間だったがサクラクエストの世界に浸らせてくれた制作会社、キャスト、そしてキャラクターに感謝を。
ありがとう。

キャスト/スタッフ
[キャスト]

木春由乃:七瀬彩夏/四ノ宮しおり:上田麗奈/緑川真希:安済知佳/織部凛々子:田中ちえ美/
香月早苗:小松未可子/門田丑松:斧アツシ/織部千登勢:伊沢磨紀/高見沢:小西克幸/
山田:下野紘/美濃:濱野大輝/サンダルさん:ヴィナイ・マーシー/
アンジェリカ:森なな子/鈴木エリカ :黒沢ともよ ほか

[スタッフ]

原作:Alexandre S. D. Celibidache/監督:増井壮一/シリーズ構成:横谷昌宏/脚本:横谷昌宏・入江信吾
キャラクター原案:BUNBUN/キャラクターデザイン・総作画監督:関口可奈味/美術監督:佐藤歩/
色彩設計:中野尚美/撮影監督:横山翼/3D監督:小川耕平/編集:高橋歩/音響監督:飯田里樹
アニメーション制作:P.A.WORKS
音楽:(K)NoW_NAME

[製作年]

2017年

©(C)2017サクラクエスト製作委員会

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