注目キーワード
  1. 神アニメ
  2. 異世界
  3. 感動

最初は主人公の異常なまでの慎重な行動、女神や仲間への雑な扱いに引き、女神の顔芸やギャグ中心の展開と思いきや、12話を終えた時「レディーパーフェクトリー」の真意に感動。

実はメチャ感動!『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』

慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~
5

難度Sクラスの世界を救済することになった新米女神のリスタ。彼女はチート級ステータスを持つ勇者・竜宮院聖哉を召喚するが、彼は超慎重すぎる性格だった。レベルMAXを目指し筋トレ、スライムにも全力の勇者に振り回される駄女神の異世界救済の行方は?
via:U-NEXTで見る

見どころ

些細なことにもド慎重な勇者に振り回されまくる駄女神。でも、用心深過ぎるけど俺TUEEEな最強勇者の、いざという時の無双っぷりが最高に気持ちいい!
via:U-NEXT

おすすめポイント

完成された12話、そして2周目こそ真剣に見てしまう12話。そんな見る人を魅了させる作品です。
原作未読ならこのアニメ、端から端まで楽しめる構成になっています。

まずはこのアニメがどんなモノなのか非常に理解しやすいタイトル。これで慎重すぎる勇者が活躍する展開だと予想がつく。

次に「慎重さ」の度合い。これはレベルMAXの慎重さです。一言でいうなら「病的」。ドラゴンクエストで言うならレベル1のスライムにギガデインを放って、カスも残らないようにベギラゴンで周辺を焼き尽くすような慎重っぷりです。常に戦う前はドラゴンボールの精神と時の部屋に似た場所でゴリゴリに鍛えます。

最後は、この病的なまでの慎重さには「理由」があるということ。

この3つの要素が物語の最後になるにつれて見事に重なり合い、序盤のギャグ中心の展開から、王道の勇者ストーリーへ一気に変貌を遂げる。まさに1話1話すべてが伏線であって、最後の展開のためだけに構成されていたと言っても過言ではないと思います。

1,2話見るだけでは、慎重すぎる勇者を転生させてしまった女神と勇者の掛け合いがあまりにもギャグ染みていて見るのをやめてしまう人もいるかもしれません。

それはハッキリ言って「もったいない」と感じます。これは12話の作品です。12話で見る人の感情を大きく揺さぶるようにできています。私は12話見終えた後、泣いてしまいました。なぜでしょうか?序盤の展開から誰がこのアニメで泣かされると思ったのでしょうか?

見る人しか到達できない充実感を提供してくれる大好きな作品になりました。そして泣かされてしまった人は、2周目に突入してしまうかもしれませんね。「慎重」の真実を堪能してください!

Amazonレビュー

評価: 5ここまで綺麗に12話で完結した王道ストーリーは昨今、観たことがありません。
まさに、序(1~9話)破(10、11話)急(12話)!
1クールアニメはかくあるべきと言わんばかりの伏線設定、そして見事な回収。
全ての描写に意味を付加してある。初見でもメタ読みでき、考察や予想もしながら
楽しく視聴できました。

良く練られたシリアスで王道な部分を覆い隠すように、登場人物のギャグ描写でコミカルにコーティングされ、
昨今のなろう系と呼ばれる作品群の人気と言われる要素でデコレーションされています。

視聴者ははじめ、これをデコレーションされた状況で見せられるわけです。昨今、出来の悪いなろう系が多く散見される中で、食傷気味の視聴者は、「またこの系統か」と辟易するのですが、初回から散見される伏線に、わずかな期待と焦燥感をもって視聴していきます。
2、3話と、タイトル通りの慎重な勇者の姿を見せつけて、印象づけてくれます。

観ていく中で、この慎重ながら傲慢不遜な主人公の一番の転機になるのは、6話だと思います。
魔王に唯一対抗できる剣を求める一行。そこで、仲間の犠牲を迫られる場面で、主人公が行った判断。
この慎重で傲慢不遜な主人公は、間違いなく善人で表面上の態度とは裏腹の意識を持っている人物だと、視聴者は確信します。

前述のとおり、1話から9話(序)までの一連の話は、全て主人公の魅力を描くためだけに注がれていると言っても過言ではありません。

出来の悪い作品ならば、この序の部分で説明したことが、その後にそれ以上の展開を生みません。主人公は回を増すごとに、人格がアップデートされたり、無能な周囲がヨイショするだけだったりするのです。辟易します。
しかし、今作は違います。

怒涛の10話、11話(破)において、この慎重な個性がその後の展開に大きくかかわり、明かされる慎重に至るまでの過去もまた、視聴者を主人公たちに感情移入させ、彼らの行動原理に大いに共感することになります。

そして、12話(結)。
全ての伏線を回収し、そして、最後の決戦と呼ぶべき熱い展開と共に、主人公は己の悲願を達成するのです。
多大な犠牲を払ったのちに示される未来への希望の描写。素晴らしいです。

作画一部怪しかろうと、ストーリーと演出が良い方が良いのです。超絶美麗な作画であってもストーリーや演出が壊滅的であると評価はできないと思っています。

わずか1クールで、この計算されつくしたと思われる美しい王道ストーリーを本当に、綺麗にまとめ切ったアニメ作品は、あまり無いように感じています。
そういうことなので、評価は★5とさせていただきます。おススメです。

タイトル
[キャスト]

竜宮院聖哉:梅原裕一郎/リスタルテ:豊崎愛生/アリアドア:山村 響/マッシュ:河西健吾/エルル:古賀 葵/セルセウス:斧アツシ/イシスター:潘 恵子

[スタッフ]

原作:土日 月「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」(株式会社KADOKAWA/カドカワBOOKS刊)/キャラクター原案:とよた瑣織/監督:迫井政行/シリーズ構成・脚本:猪原健太/キャラクターデザイン・総作画監督:戸田麻衣/プロップデザイン:戸田麻衣、鈴木典孝、岩畑剛一/美術設定:青木 薫(美峰)、緒川マミオ、デジタルノイズ/美術監督:高峯義人(美峰)、宮里和誉(美峰)/色彩設計:佐藤美由紀(Wish)/特効監修:谷口久美子(チーム・タニグチ)/撮影監督:大泉 鉱(T2studio)/2Dワークス:荒木宏文/3Dディレクター:板井義隆(アイラ・ラボラトリ)/編集:須藤 瞳(REAL-T)/音響監督:明田川 仁/音楽:藤澤慶昌/音楽制作:KADOKAWA/アニメーション制作:WHITE FOX/製作:慎重勇者製作委員会

[製作年]

2019年

©土日月・とよた瑣織/KADOKAWA/慎重勇者製作委員会

みんなの感想ツイート

ツイート後のみんなの感想

関連アイテム

最新情報をチェックしよう!