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猟奇的殺人犯の殺害、現場に「B IIII」の文字、「キラーB」事件。猟奇と狂気が重なり過去から現在まで散りばめられた伏線が一気に重なったとき、真の狂気が現れる。実写にアニメを埋め込んだような独自演出が楽しめます!

重なる狂気を刮目せよ!『B: The Beginning』

B: The Beginning
5

王立警察特殊犯罪捜査課へと戻って来た天才捜査官キース・フリックは、ある事件の犯人を追っていた。
凶悪犯罪者ばかりを狙う連続殺人鬼、通称「Killer B」。犯行現場に必ず刻み込まれた「B」の文字は人々の注目を集め憶測を呼んだ。
「B」それは彼女のためのメッセージ。「ぼくはここにいる……」
その身を異形に変え、黒羽は届かぬ思いを刻み続ける。キースと黒羽、互いに見知らぬ二人の運命は、やがて一つの陰謀へと飲み込まれていく――
via:Amazon

見どころ

中澤一登監督、Production I.G制作によるアクションアニメ。凶悪犯罪者ばかりを狙う殺人鬼・Killer Bを追う、王立警察特殊犯罪捜査課。ある日、捜査官のリリイは殺人現場でひとりの男と出会う。

アニマの感想・おすすめポイント

『サイコ×ミステリアススリラー×アクション×推理』これだけ読むと何か色々ゴチャ混ぜでよくわからないアニメなんじゃないか?と思うかもしれません。

けど、逆にこれが重ね合い、散りばめられた伏線が徐々に回収されていくとしたらどうでしょうか?そんな体験を提供してくれる挑戦的なアニメ、それが『B: The Beginning』です。

(C) Kazuto Nakazawa / Production I.G

ストーリーの流れとしては凶悪犯罪者ばかりを狙う殺人鬼・Killer Bを追うのですが、そもそもこのアニメの主人公が曖昧なところも面白い。天才捜査官として知られるキース・フリックなのか?それとも、その同僚である星名リリィの実家のバイオリン工房にいる、職人見習いの黒羽という少年?これらが交錯し『Killer B』というキーワードをつねにチラつかせながらパズルのような出来事がパラパラとつなぎ合わされていく。

(C) Kazuto Nakazawa / Production I.G

序盤はサイコスリラー的な要素が強く、遠慮のない映画のようなグロ表現に一瞬引く場面もあるかもしれませんが、アニメを現実の映画並みに近づけるとこうなるのか・・・とよくわかる。また、推理モノの群青劇でダークトーンのまま奥深くストーリーが展開していくと思いきや、純度の高い爽快感のあるアクションシーンにも驚かされました。

(C) Kazuto Nakazawa / Production I.G

Netflixのオリジナルアニメということで、話題にはなったが回りに見ている人は少ないかもしれない。もしまだ未視聴であれば、ぜひこの世界観に浸ってほしいですね。玄人好みの視聴方法はぜひ「英語音声」で観てほしい。なぜならこの作品はそもそも「全世界配信」を目的として作られており、英語声優さんの入れ込みも半端じゃないクオリティでした。舞台も外国イタリアのクレモナやキューバの市街地などがモデルとなっているため、日本語の声優で見るより、実はしっくりくる人も多い気がします。

(C) Kazuto Nakazawa / Production I.G

監督の中澤さんは、Netflixという莫大な予算と、ほぼ皆無の制作制限で作っているので、作り手の楽しさや、挑戦的な要素がいくつも散りばめられている。それが逆にバランスを欠いてしまっているという声もチラホラ聞きますが、私は細かいこと気にしません。作ってくれたことに感謝。監督と一緒にこの新しいアニメの作り方の始まり(The Beginning)を楽しんじゃいましょう!

物語も12話で終わりではありません。見終わってやっとはじまります。まさに『B: The Beginning』2期制作決定ですので続きを楽しみにしたいですね!

Amazonレビュー

評価: 5監督は本作について「読み進めないと全容が掴めない、そんな仕掛けをアニメでも使ってみたかった」と仰っていました。

事実、最初の3話は
「刑事モノのサスペンスかと思いきや人外バトルもやってる」
「様々なキャラ、用語が飛び出すのに全く説明がない」
という構成になっており、
「何かよく分からんが、とりあえずヤバい事が起こりそう」な事だけは分かる。

多分主人公、キース・フリックの隠し持つ目的。
主人公っぽい黒羽くんの二面性の謎。
ヒロインなんだけど主人公ばりの行動力を持つ、リリーの(物語上での)立ち位置。

様々な因縁や経緯が複雑に絡み合い、やがて一つのシナリオが浮かび上がる。
7話だったか8話だったか、そこでようやく全てが繋がりだした時の快感は忘れがたい。
群像劇の醍醐味ですね。本作も遺憾なく発揮しています。

個人的には3話までのミステリアスでサイコ・サスペンスな展開も良いですが、
後半部、思いの外熱い展開に様変わりするのもそれはそれで良かった。
これは賭けでもあったんじゃないかと思う。
普通、物語というのは同じ空気感、同じ構造のものを何回も重ねて、それを少しずつ補強したり拡張させたりしてエンディングまで到達するものです。
サスペンスに異能力バトルをくっつけて、しかもバトル面がシナリオの決着を表すのはRPGが突然横スクロールのシューティングに変わるくらいの転調ぶりかもしれません。
(DoDやNieRシリーズにあっただろって?あれはお約束みたいなもんだろ!)

今回はあくまで「Beginning」であり、まだまだ事件の闇の全てが明かされたわけではありません。
しかし一つの終着点として、あの人の計画とその目的とがあったわけで、それを完璧に破壊し、「成就」させる為にはあの急転が相応しいのだと感じました。

博打というか、ある意味実験かもしれませんね。
劇中の台詞にもあるとおり、これは壮大な実験です。

圧巻の作画、いつも良い仕事してくれる池頼広氏のサウンド、実力派声優さん達による力のこもった演技!
全く飽きさせない、オトナなアニメ。これだよこれ。こういうのを待ってたんですよ。

次回作ではどうなるんでしょう……待ちきれませんね。
ED曲がめちゃくちゃカッコいいので、次も是非あのお二人にタッグ組んでもらいたいものです。

Netflixユーザーも、ネトフリ派じゃないけど気になる貴方も、是非とも見ていただきたい。
ネット配信だからこそ出来た、このダークでグロテスクで最高にクールなアニメを見てほしい!

このアニメは、消せないコードを視聴者に刻む。

キャスト/スタッフ
[キャスト]

キース・風間・フリック:平田広明黒羽:梶裕貴星名リリィ:瀬戸麻沙美エリック・トガ:東地宏樹ボリス・マイアー:稲葉実吉永カエラ:小清水亜美ブライアン・ブランドン:豊永利行マリオ:田中進太郎ジャン・アンリ・リシャール:後藤敦ギルバート・ロス:森川智之

[スタッフ]

【原作】中澤一登、Production I.G【監督】中澤一登、山川吉樹【プロデューサー】黒木類【シリーズ構成・脚本】石田勝也【キャラクターデザイン・総作画監督】中澤一登【美術デザイン】伊井蔵【メカニックデザイン】常木志伸【プロップデザイン】津坂美織、冨田収子【色彩設計】境成美【美術監督】田中孝典

[製作年]

2018年

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